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発達障害の仕事

ADHDと偉人を絡めるのは賛成しないけど能力の偏りが大きいは共通

adhdの偉人たち

「あちこちで”ADHDのひとは優れた才能を秘めている”ってよく目にするけど、生活に支障が出ているひとに、”天才になれるかも”って無茶振りもいいとこでしょ」

こんにちは、最近「ADHD=才能ある」という見解を目にすることが多く、ちょっとウンザリ気味のぷり子@puriko_adhdです。

いまの時代で「後付けの診断」がどれだけ正確かわからないし…と思っていましたが、

発達障害というのは、能力の分配が多くの人とは違っているだけ。

つまり欠点が大きければ大きいほど、能力の偏りが大きいわけですがら、その分長所も大きいということになる。

その代表例が「偉人」である1)吉濱ツトム「隠れ発達障害という才能を活かす逆転の成功法則」という記載を目にし、改めて見直してみることに。

ADHDの偉人たちの生活を知ると、想像以上にADHDっぽくて驚きました

ADHDの偉人も特性に振り回されてる

偉人は残した業績ばかりに注目してしまいますが、私生活となると、自己管理ができていないことで苦しんだ様子が残されています

以下、ADHDの偉人をVOICE新書 知って良かった、大人のADHDより挙げました

ADHDの作家

  • レオ・トルストイ
  • バーナード・ショー
  • エドガー・アラン・ポー
  • アーネスト・ヘミングウェイ
  • サムエル・ジョンソン
  • アガサ・クリスティー
  • トーマス・カーライル

ADHDの発明家

  • トーマス・エジソン
  • ライト兄弟
  • グラハム・ベル

ADHDの科学者

  • アルバート・アインシュタイン
  • ルイ・パスツール
  • マイケル・ファラデー
  • アイザック・ニュートン
  • ガリレオ・ガリレイ

ADHDの政治家

  • ウィンストン・チャーチル
  • アイゼンハワー
  • エイブラハム・リンカーン
  • ナセル
  • サダト
  • ベンジャミン・フランクリン
  • フランシス・ベーコン

ウィンストン・チャーチル

「チャーチルがいなかったら世界史が変わっていただろう」といわれるほど、第二次世界大戦で、絶望的だったイギリスを指揮し、戦い抜いた政治家です。そんな彼は

  • 軍人
  • 政治家
  • 新聞記者
  • 作家(ノーベル文学賞受賞)
  • 画家

としても有名で、明らかに「多動・衝動性優勢型」のADHDであったものと思われます

  • 授業中は教室を飛び回り、他の生徒の邪魔をする
  • 無鉄砲で怖いもの知らずのため、子供の頃は何度か大きな事故に合う
  • 学校の勉強についていけない(英語だけはLDの児童向けの授業で話せるように)
  • 障害があった
  • 身辺、時間、金銭管理が苦手
  • 好奇心(新奇追求傾向)と冒険心がとても強い

チャーチルは名誉と賞賛を追い求めましたが、軍人、新聞記者、政治家として目立とうとするほど、敵が多くなっていったようです。

彼が無条件に好評を得たのは、著作活動だけでした。

チャーチル
チャーチル
「チャーチルはパイオニアである。年齢に比し、はるかに優れた知能と理解力に富む」よくぞ褒めたり、わたしは嬉しさに身体が震えた

 

ADHDの芸術家(音楽家と画家)

  • ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  • ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
  • パブロ・ルイス・ピカソ
  • サルバトール・ダリ
  • レオナルド・ダ・ヴィンチ
  • ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
  • オーギュスト・ロダン
  • ジョン・レノン

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

子供の頃から作品を書き、オーストリア、フランス、イギリスの宮廷で演奏してきた天才少年モーツァルトは、20歳近くまで父親に完全に支配され、学校教育は受けずに、ヨーロッパのあちこちを旅する神童として育てられました

  • 勉強は算数・多言語を話せるなど、よくできた
  • とにかくよく動き回り、いつも神経質に手を動かしていた
  • せきこむような、せっかちな話し方
  • 短気で気持ちが不安定だった
  • 数えきれないほどの引っ越し
  • ひとの好き嫌いを直感的に決めてしまう
  • 子供のように純粋で無邪気な心の持ち主
  • 身辺と金銭の管理に無頓着

作曲はいつでもどこでも

モーツァルトの頭の中にいつも音楽があり、

  • 食事中
  • 友人と付き合っているとき
  • ビリヤードをしているとき
  • 駅馬車で旅をしているとき

など、いつでも作曲していました

1つの曲のアイデアにとらわれると、書き上げるまで眠らないことが度々あった

依頼された曲を先延ばす

常に作曲に前のめりなモーツァルトですが、頼まれた作品を最後の最後まで引き伸ばすこともあったようです

晩年は貧困にあえぐ

裕福な生い立ちで、高給取りのモーツァルトですが、浪費が激しく、モーツァルトの音楽が当時のひとに受け入れられず、借金まみれの生活でした。

ようやく理解されはじめたときに、モーツァルトは死の床で

モーツァルト
モーツァルト
僕はやっと静かに暮らせるようになったというのに死ななければならないなんて!自分の心が自由奔放に表現できるという時に、自分の芸術と訣別しなければならない!

彼の死後、「魔笛」は劇場で223回も上演される「大当たり」が10年間もつづき、ヨーロッパ中の劇場で上演されました

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

音楽家として成功しそうにない父親から「第二のモーツァルト」にする教育を受けてきたベートーヴェン。

  • 少年時代は貧困と悲境(父親の飲酒くせのため)
  • 4歳から1日中ピアノ室に閉じ込めて、難曲を弾きこなせるまでは食事も与えない
  • 成績もあまりよくなかった
  • 手紙の綴りに誤りや、家計簿に計算ミスが多い
  • 肖像画を描いてもらうときですら、座ってられない
  • 数えきれないほどの引っ越し
  • 元々感情がとても不安定で、ときに怒りっぽかった
  • 普段は明るくて快活なのに、時々憂鬱で不機嫌
  • 身の回りの管理や整理整頓ができない

没頭しているとき

  1. いつも長い間、テーブルで作曲を続ける
  2. 頭が熱くなってくると急いで洗面所に駆け寄り、ほてった頭に瓶一杯の水を注ぎかける
  3. そのまま乾かさずに元の仕事に戻る

水が下の階に染み出し、引っ越しの多い理由のひとつといわれています

異常なほど忘れっぽい

つい最近書き上げた作品も忘れて、周囲を驚かせていたベートーヴェン。そんなベートーヴェンも、自分が忘れっぽいことに自覚があったようで、いつも大きなメモ帳を持ち歩いていたようです

ベートーヴェン
ベートーヴェン
俺はなにか考えが浮かんだときには、夜でも起きてメモ帳に書きつける。さもないとすぐその考えを忘れてしまうからだ2)星野仁彦「知って良かった、大人のADHD」p,49

 

不器用な人間関係

  • とても純真で素直で、ひとの虚言を信じやすい
  • 疑いをもつことを知らない
  • 礼儀作法やマナーに全く関心がない
  • 容姿はイマイチなのに、崇高で純真な心の持ち主のため、モテた
  • 耳が聞こえなくなってから、世間から遠ざかり、孤独と猜疑心

耳が聞こえなくなってから「もっと大きな声で話してください。私は耳が聞こえないのです」と人々に言うことができず、人間嫌いと世間からみなされるようになってしまいました。

ベートーヴェン
ベートーヴェン
ぼくは火のごとき性質に生まれながら、人々から離れて孤独な生活を過ごさなければならなくなった。ぼくは追放者のように生きるべく運命づけられている。芸術だけがぼくを引き止めたのだ。そのためにこそ僕は生を受けたと感じる全てのものを表現する前に、この世におさらばすることはできないのだ!

 

パブロ・ルイス・ピカソ

 

  • 小学生の頃から落ち着きがない
  • 自分勝手に席を立って教室を歩き回る
  • 学校では「落書き」にひたすら熱中
  • 絵画以外は、全く集中できない
  • 試験中、カンニングする集中力もなかった
  • 読み書き・計算が全部ダメ(本人は自慢に思っていた)
  • 反抗期が凄まじく、中学校も中退
  • 身辺の物の管理も全くできず、部屋のなかはメチャクチャ
ピカソ
ピカソ
思いついたことをやり遂げる前に、すぐ他のことに着手するので、一つのことをやり遂げる時間が到底ない

忘れっぽいのでノートを携帯

先に挙げたベートーヴェンと同じく「忘れっぽさ」を補うために、いつもポケットに小さなノートを入れておき、思いついたことをペンか鉛筆で書き留めていました。

ピカソ
ピカソ
俺はなにか考えが浮かんだときには、夜でも起きてメモ帳に書きつける。さもないとすぐその考えを忘れてしまうからだ

自己中な対人関係

  • 基本的に自己中
  • 協調性が欠けていた
  • 自己主張が強すぎ
  • 「白か黒か」はっきりさせないと気がすまない

作品について

ピカソはもともと写実的な作風を描いていました

ピカソ作「科学と慈愛」ピカソが15歳のとき完成させた「科学と慈愛」

 

ゲルニカ

そんなピカソはADHD特有の「新奇追求」が作品にみられます

ピカソ
ピカソ
もうごめんだ。下書きだとか、いろんなばかげたことを忘れてしまおう。君たちは皆似たようなものだ。何かしようとすると、まず今までになされてきたことを知ろうとする。これでは進歩でこない、芸術作品では、模造とか人為とかは一体なんの役に立つのだ。大切なのは、自然に生まれるもの。衝動的なものだ

ADHDの映画監督

  • ウォルト・ディズニー

 

ADHDのスポーツ選手

  • ベーブ・ルース

 

ADHDの俳優

  • スティーブ・マックィーン
  • トム・クルーズ

 

ADHDの軍人

  • パットン将軍
  • ナポレオン・ボナバルト

 

ADHDの実業家

  • ヘンリー・フォード
  • ネルソン・ロックフェラー
  • アンドリュー・カーネギー
  • スティーブ・ジョブズ

 

ADHDは偉人のようになれるのか

もっと自分が才能に恵まれていれば、ここまで苦労せずに得意分野に没頭できたのかなあと思うことがちょくちょくあります

そしてフツウの仕事に適応できなかった経験を通じて、ADHDが才能を発揮できるためには

自分を信じて突き抜ける

という要素が不可欠です

ADHDのひとがこれまでの失敗経験に振り回され、自尊心がこれでもかというほど叩きのめされている場合、まずは自分の特性を知って、原因を自分ではなく「特性」にあることを知っていく必要があります

今までの失敗の原因は「自分にある」

今までの失敗の原因は「特性にある」=対策できる

またスティーブ・ジョブスの言葉ですが「好きなことしか続かない」という事実。

そんなスティーブ・ジョブズも相当好きなことを突き詰めています(↓以下の記事を読むと、ADHDのひとは「自由に破天荒に生きるべき」と思えます)

世界一の経営者スティーブジョブズのクズすぎるエピソードまとめ

スティーブ・ジョブスって、かなり派手に好き勝手やってるのに「天才」って

ADHDが全員偉人のようになれるわけではないです。

が、偉大な業績を残したひとのほとんどがADHDだったという事実は、覚えておきたいです

才能とは、根気強さのことである

アンリ・ルネ・アルベール・ギ・ド・モーパッサン

References   [ + ]

1. 吉濱ツトム「隠れ発達障害という才能を活かす逆転の成功法則」
2. 星野仁彦「知って良かった、大人のADHD」p,49