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発達障害の改善

ADHDに軽度も重度もないって、なんか納得いかないから調べまくった

adhdの脳の特性を表すイラスト

「ADHDを診断する側からすると「軽度」も「重度」もないらしい…でも、大人になるまでADHDであることが見過ごされてきた身とすれば、自分はもしかして「軽度」のADHDなの?とも思うし、どうなんだろう?」

こんにちは、大人になってから(26歳)不注意型のADHDと診断されたぷり子@puriko_adhdです。

わたしは小学校から大学まで、特別に目立った問題行動がなく、働きだしてから、思いもしないところでミスを頻発し、不注意型のADHDとわかりました。

これまで生活に大きな問題もなく、自分でも軽度のADHDと思っていました。

この記事でわかること

  • ADHDに「軽度」って、あるの?
  • ADHDの軽度なら、飲む薬の量が変わってくるのか?
  • ADHDの軽度でも、周りに言ったほうがいいのか?

 

ADHDの軽度の定義

ADHDの軽度というと

大人になるまでADHDと分からないで過ごせていたひと

というのが、一般的なイメージです

医師からすれば、ADHDに軽度も重度もない

ADHDを診療する医師の側からすると

医師
医師
症状をどう分類するかではなく、どう治療するのか

ということに焦点を当てています

つまりADHD自体に軽度とか重度はなく、ADHDによって引き起こされる「問題」の方に軽度と重度がある、ということです

ADHDに軽度と重度がある

ADHDによって引き起こされる「問題」に軽度と重度がある

しかし、最近はIQが生きづらさを必ずしもあらわさない、つまり、IQが正常でもまともに社会生活が送れないという事が徐々に認知されてきて、アメリカ精神医学会の改訂診断基準 DSM-5ではIQによって自閉症の重症度を分類するのではなく、どれだけ援助を必要とするかで重症度を分けて行こうという方向になってきました。ちょうど日本の福祉関連の診断書でも、過去はIQが低くなければ特別児童扶養手当は認定されていなかったのですが、最近はどれだけ援助が必要な状態か?が重要視され、認定基準となってきています。出典:発達障害とIQ検査とワーキングメモリー

ADHDの薬の量は変わってくる?

でも、ひとによって飲む薬の量が違うみたいだけど?

飲む薬の量は、診断する医師によって変わってくるのと、副作用が特別辛い場合に、量を調整することがあります

軽度のADHDで過量投与だったら?

過量投与の場合は以下の副作用が見られます1)出典:ストラテラカプセル40mg添付文書

  • 痙攣
  • QT延長:突然、脈が乱れて立ち眩みや意識を失う発作が起こる病気2)出典:QT 延長症候群について
  • 傾眠:眠りに陥りがちでうとうとしている状態
  • 興奮
  • 運動亢進:コントロールできないほど筋肉が異常に活動する症状
  • 異常行動
  • 消化器症状
  • 散瞳:疾患や薬物、外傷によって瞳孔が過度に拡大する現象
  • 頻脈:速くなる不整脈で、通常1分間の脈拍が120回以上、多い時には400回にも達する3)出典:頻脈性不整脈について
  • 口渇:喉がかわくこと。脱水症状の一つ。
  • 浮動性眩暈:身体がフワフワ浮いているような感じ、あるいはユラユラ揺れているような感じのめまい4)出典:めまいの種類と原因
  • ふるえ
  • 血圧上昇

上記の症状で、ひとつでも当てはまるものがあれば、医師に相談して減量を検討しましょう。

※参考までに、ツイッターでストラテラの服用している量についてアンケートをとりました

(ごめんなさい)アンケートとるのが遅くて、8/15の15:00過ぎには結果がでています

ADHDの軽度でも周りに伝えたほうがいいのか

ADHDの自分は「軽度」だと思っていた

わたしは小学校から大学まで目立った問題行動もなく(どちらかというと大人しい)、ADHDと分からないまま、大人になっていました

なので、なんとなく自分は「軽度」のADHDであると感じていました。

実際、初診の診断は「ADHDではないと思う」と医師から伝えられることも。

それでも問題を訴えると「様子見」という形でストラテラを処方され、仕事のミスが無くなるように、できる限りの知識を吸収して、対策していました

薬の効果とミス対策のおかげで、ある程度は改善したものの、繁忙期には混乱して、ミスを頻発してしまい、周りを苛立たせる事態に。

結果的に「これ以上、ミスが治らないようならクビ」と伝えられ、自ら退職しました

その状況をかかりつけ医に話し、精神保険福祉手帳が支給されると、手帳には「2級」の文字が。

2級の認定基準は

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。 (必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で労働により収入を得ることができない程度)5)出典:障害年金の等級表,1級2級3級の認定基準

となっています。

つまり、自分のケースは「必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度」と認定されたのでした。

ADHDは環境に適応できなければ「重度」

仕事を辞めさせられたときは、どこかで自分の努力不足であると思っていて、悲惨な事態に陥ったにもかかわらず、それでも自分を責めていました

そんななか「2級」と認定されたことで、ショックになるかと思いきや、ホッとしました。

「努力不足」と自分を責めなくてもいいと思えたからです。

それと、このブログを書くために、ADHDに関する正しい知識を知るたび、ADHDがいかに自己肯定を持てずに苦しんでいるのかを知っていき、自分の努力不足ではないことをますます、実感するようになりました

自由になる女性
【ADHDと性格は別】甘えじゃない。特性を知って自己否定から救われる「自分がADHD」って知ってから、問題の原因をADHDに求めたり、やっぱり”自分の性格”が問題なんだろうって落ち込んだり、気持ちが安定し...

「軽度」とばかり思っていた自分のADHDが環境に適応できなかったために「重度」となる

ありがちな言葉になってしまいますが、「周りの理解」と「特性を生かせる環境」によってADHDによって引き起こされる問題の度合が大きく変わるということです

ADHDの「軽度」でも、環境に適応できないと「重度」になる

ここまでの経験を踏まえて「周囲に”軽度のADHD”であると、言ったほうがいい」という結論で締めくくりたかったのですが、理解ある職場がものすごく少ないのが現状です

周囲に伝えることで

  • 自分の強みが生かせるチャンスを奪われる
  • そういう病気を引っ張り出してきて、甘えている
  • 配置転換される可能性もある

など、理解が得られなかったために不利益を被る可能性もあります

周囲に理解されるケースは

  1. 本人の「特性」が会社の利益に大きく貢献している
  2. 会社が「寛容に受け入れられる」ほどの業績を上げている

など、自分と環境がマッチしていることが条件になります。

実際、追い出されてしまった会社は、自分が入社した頃は、会社の売上が悪くなかったので、寛容に受け入れてもらえていた部分がありました。

でもその後、業績が急激に悪化し、忙しいのに売上は減っていくという悪循環のなかで、周囲は苛立ち、受け入れてもらえなくなっていきました

いまあのときに戻って「自分の特性を伝えるか?」と考えても、職場のADHDに対する理解度が薄いことが普段の反応から予測できたので、対応がよくなるとは思えません。

大事なことは周囲からの理解よりも、自分の特性を知って、まず自分が自分を受け入れることを最優先にしたほうが近道に感じます

”特性だけ”を伝えるっていう方法は?

職場に診断名を伝えずに特性を伝え、配慮を求めた場合、「努力不足だ」と反論される可能性があります。この場合は、診断名を伝えることを考えたほうがよいかもしれません。障害があることを伝えれば、努力だけの問題ではないことが伝わります。6)五十嵐良雄「発達障害の人が長く働き続けるためにできること」p,79

 

この記事のまとめ
  • ADHD自体に「軽度」という定義はなく、抱える問題に「軽度」がある
  • 薬の副作用によって、薬の量が変わってくる
  • 周りの理解を得られるケースは少なく、特性と環境がマッチしていることが条件
  • 周りの理解を得ることよりも、特性を知って自分の理解を得ることが優先

References   [ + ]

1. 出典:ストラテラカプセル40mg添付文書
2. 出典:QT 延長症候群について
3. 出典:頻脈性不整脈について
4. 出典:めまいの種類と原因
5. 出典:障害年金の等級表,1級2級3級の認定基準
6. 五十嵐良雄「発達障害の人が長く働き続けるためにできること」p,79