メンタル

ADHDでも感情をコントロールできるようになる方法を1つ

「ADHDの衝動性のせいか、感情的になって、急に怒ったりすることが、周期的にある。いつまでも反抗期なんて、恥ずかしい…短気って治らないのかな?」

こんにちは、26歳でADHDと診断されたぷり子@puriko_adhdです。

感情を抑えられず、いくつになっても短気な性質をずっと、恥ずかしく思っていました。

感情を抑えられず、急に怒り出すことがよくある。それを他人にビックリされたときなんかは、しばらく立ち直れない

この記事がオススメの人

  • いつの間にか、イライラしている
  • 公共の場でも感情的になって、恥をかく
  • 周りに「気性が荒い」と思われがち
  • 短気な性格を直したい

この記事では、ADHDでも衝動的にならず、感情をコントロールできるようになる方法をお伝えします

ADHDが、感情をコントロールできる方法

ADHDは感情的になりやすい?

ADHDであるわたしは、急に感情が高ぶるときがよくあります

職場でも感情的になるADHD

たとえば書類作成など、簡単な事務作業をするシーン。

不注意型ADHDを抱える人は、許容以上の「ミス」が見つかるなど、周りが当たり前にできること、「普通の仕事」で、つまずきます。

また想像力が働かないため、どうしても計画の見積もりが甘くなって、遅れをとったりする。

すると進みが遅いことを上司から怒られます。

最初のうちは、周囲も多めに見てくれますが、同じミスを繰り返すうちに、だんだん険悪な雰囲気に。

またADHDの特性で、いつになっても「当たり前のこと」ができず、イライラしたり、自己嫌悪に陥ったり。

感情に飲み込まれてばかりなので、社会人として不可欠な「状況を見回す冷静さ」とは無縁でした

ADHDは感情に飲み込まれやすい?

なぜ、ADHDの人は、感情に飲み込まれやすいのでしょうか?

それは、いつも「感情を抑えがち」だからです。

あるいはそれまでの習慣から、相手に自分を表現できないまま「我慢」を積み重ね、結果耐えきれなくなることもあります。1)出典:宮尾益知「発達障害をもっと知る本」理由がわからないが急に怒りだす(p,61)

頑張っても、人の半分もできない。

真面目に努力しているのに、失敗ばかりで、周りに迷惑をかける。

そんな状況なら、普通のこともできないことに「怒り」が沸き起こっても、外に出せないことが多いですよね。

真面目な人なら、なおさら、自分を責めてしまうかもしれません。

私もそうでした

ADHDの特性をわかっていなかった頃に、周りからの評価を、そのまま受け止め、自分を責めてばかりいました。

なんて怠け者で、周りのひとに迷惑かけてばかりなんだろう?

だから「もっと」頑張らないと、周りのひとには追いつけない。

そんな気持ちで気合いを入れていると「なんでそんなに頑張ってるの?」と、不思議がられることも、ときたまあります。

また頑張りすぎて疲弊、そして体調を崩して「自己管理ができてない!」なんて非難されることもしばしば。

本当に、いやになります。

アドラー心理学から見る「感情の捏造」

周りに迷惑をかけてばかりで、職場を辞めざる得なくなってから数日たったある日、ふと気づきました。

怒りを覚える相手が、移ってるだけ?

それまで職場の人に、イライラしていたのに、仕事を辞めた途端、「友人」や、一度対面しただけの「店員さん」など、相手が、日ごとに転々と移っていることに気づきました。

そのときに思い出した言葉がこちら。

人は怒りを捏造できる(出典:「嫌われる勇気」より)

「嫌われる勇気」は、青年と哲人の対話を通して、アドラー心理学をわかりやすく知ることができます。

あるとき、喫茶店で本を読んでいた青年に、ウェイターがコーヒーをこぼしてしまいました。

こぼされたのは、青年が買ったばかりの一張羅の上着。

当然、汚されてしまったことに、青年は腹を立てます。

そして、店中に響き渡るような大声で、店員を怒鳴り散らしてしまう。

まさに怒りに駆られ、我を忘れてしまったわけです。そのエピソードを、哲人はこう解釈します。

あなたは「怒りに駆られて、大声を出した」のではない。

ひとえに「大声を出すために、怒った」のです。

つまり、大声を出すという目的をかなえるために、怒りの感情をつくりあげたのです。2)出典:「嫌われる勇気」より

 

感情をぶつける相手を探してる?

「青年」原因:怒りの感情→ 結果:怒鳴る

「哲人」目的:怒りたい→ 結果:怒りの感情を作る

 

それまで「相手が自分に失礼な態度をとる→怒る」と思っていました。

けれど環境が変わっても、感情をぶつける対象を探し出していることに気づいたとき「怒りたいから、怒る相手を探している」だけにすぎないことに、気づきました。

普通のことができないADHDの特性で、発生する「小さな怒り」を無意識に抑えることで、気づかないうちに「怒り」が溜まっている。

感情的になることが多すぎる?

できないことに対応しないとシゴトが進まない。

必然的に、職場ではどんどん生まれる「小さな怒り」を見過ごしがち。

むしろ、見過ごさないとやっていけないくらい、頻発してますよね。

でも怒りを溜め込んで、周りの人に当り散らして、そんな自分を責めてしまう。悪循環です。

まずはADHDの特性を知って、受け入れる。すると、どうしようもないと諦めていた感情のコントロールも効くようになる。

「怒る相手がいるから怒る」のではなく、「怒りたいから、怒る相手を探している。」のように。

追記:2018年6月2日

この記事を書いた2〜3日間に、実際に自分がイヤな気分の時に(トラウマを思い出すなど)「感情をぶつける相手を探しているだけ」と気づくようになったら、不思議と感情のコントロールが前より、少しだけラクになったようです。

ADHDが溜まっていく感情に気づくには

今度は感情的になって、怒り出した自分に

イライラしているけど、あの人に怒っているんじゃなくて、自分の中で「怒り」が溜まっていたんだ

と気づくように促せば、冷静になるきっかけになります。

ADHDの特性を理解して、衝動的な行動を起こすことの意味に気づけるようになれば、感情をコントロールできるようになれる。

セラピストによるアンガーマネジメント

最後に、ADHD患者を治療するセラピストが、アンガーマネジメントのテクニックを患者に伝える流れ3)スーザン・ヤング「大人のADHDのアセスメントと治療プログラム」アンガーマネジメントp,263について紹介します

治療の前提に、ADHD患者に認識してほしいことがあって、

  • 怒りを感じる自分に「問題」があるわけではないこと
  • 怒りがフツフツと湧くことがあるが、これと同じに怒りは軽減させることも可能
  • 怒りの制御の問題であり、自分に制御できるチカラがあること

になります

セラピーの流れ

  1. 怒りを引き起こすシナリオを想像して「追体験」させる
  2. 患者が怒りを感じ始めたら、自分自身がこのような感じ方を引き起こしたのだということを気づかせる
  3. 怒りを感じている患者に「身体面」および「認知面」に何らかの根源的な変化に気づかせる
  4. セラピストは、身体面の変化を指摘し、患者に何が起きているのか(手に汗をかく、動悸、顔のほてり)を書き留めるように求める
  5. 患者に、鏡を見て、何が見えるか(赤い顔、しかめ面)を説明するよう求める
けど「追体験」なんて、そう簡単にできるかな?

実際に怒りが湧いてくるほど、鮮明に想像するのが難しい場合は、セラピストに怒りを誘発させる役をやってもらい、怒りを感じて、我を失っている自分に気づく方法も、提案されています

このセラピーを通して注目してほしいことは「怒りにフツフツ」としているときに、自分が怒っていることに気づくことが、アンガーマネジメントのポイントです

ADHDは意識して「感情的になっている」ことに気づくようにする

この記事のまとめ
  • ADHDの人が感情的になるのは、普通の人と同じレベルを要求されて、できないことで溜まっていく「小さな怒り」を抑えこんでしまうから
  • 失敗ばかりの自分を責めたり、感情を抑えたり、それの繰り返しで、見過ごさないといけないくらい頻発する
  • ADHDの特性を知ると、自分の特性に気づくことができる。
  • すると怒り出した自分に、なんて言葉をかければ、冷静さを取り戻すかなど、ADHDの特性をコントロールできるようになる
  • 感情を制御するには、怒っている自分に気づくことから

References   [ + ]

1. 出典:宮尾益知「発達障害をもっと知る本」理由がわからないが急に怒りだす(p,61)
2. 出典:「嫌われる勇気」より
3. スーザン・ヤング「大人のADHDのアセスメントと治療プログラム」アンガーマネジメントp,263