発達障害の改善

「腸」と「発達障害」の深い関係を実験データから分析!

先日、発達障害の食事には「腸」が関係していることを伝えましたが、

腸
発達障害を食事で改善するのに「腸」が関係している!アレルギーも?こんにちは、ぷり子@puriko_adhdです 最近、発達障害のひとにアレルギー症状が多いことが気になっていました 実際、わ...

発達障害と腸の症状についての関係性について、言及が足りなかった部分を補足します。要は

「腸」と「発達障害」って、本当に関係しているの?

ということ。

「発達障害に腸が関係しているって、いまいち見えてこないんだよね」というのを深掘りした記事になります

文中にASDとありますが「自閉症スペクトラム障害」を指していて、自閉症、アスペルガー症候群などと別々に分けられていた障害を1つの連続した症状としてまとめた新たな分類方法です。本記事では「発達障害」と翻訳しています

「腸」と「脳」の関係に視線があつまる発達障害研究

最新の発達障害の研究では「腸」と「脳」の関係性に注目が集まっていて、ある研究では発達障害を、定型発達の子供と比較すると

  • 膨満感
  • 便秘
  • 下痢

などのGI(腸)症状を報告する確率が、6〜8倍高いという結果がでています1)Google翻訳:自閉症、発達遅延または典型的な発達を伴う小児における胃腸障害

さらに発達障害に関係する腸の問題には、以下の要因

  1. 働かなくていい「抵抗力」が活発に
  2. 発達障害の腸にある細菌のタイプが定型発達と異なる

などの「2点」が、これまでの研究で指摘されています

発達障害と定型発達の「腸」を比べてみた

こういった流れをふまえ、サクラメントのカリフォルニア大学デービスMIND研究所で、3〜12歳の103人の子供を集め、子どもたちを4つのグループに分けました(原文はコチラ

  1. ASDと問題がある子供(ASD + GI)
  2. ASDがあるが問題のない子供(ASD)
  3. 問題がある定型発達の子供(TD + GI)
  4. 問題のない定型発達の子供(TD)

(※GIが腸、ASDが発達障害を指します)

免疫と腸内細菌の両方を検査するために、血液および便試料を採取して分析すると

  • 腸に問題があるないにかかわらず、発達障害の子供は、定型発達の子供とは異なる腸内細菌集団を有している
  • 「発達障害 + 腸に問題あり」も「発達障害だけ」の子供と違っている

という結果が分かりました。

発達障害の腸は炎症を起こしやすい

たとえば「ASDで腸に問題を抱えている子供」は、腸の炎症が起きやすいことが分かりました2)インターロイキン5(IL-5)、IL-15、およびIL-17のような、炎症を促進するシグナル伝達分子である炎症性サイトカインのレベルが高い

また「ASD + GI」と「ASD」の両方の子供では、免疫システムを調整して良好な状態を保つタンパク質「TGFβ1の値が低いことが分かりました

この変化が「ASD + GI」と「ASD」両方のグループでみられたということは「ASD」は免疫システムを調整する機能が弱い、ということを示しています

それと発達障害で腸に問題がない子供も炎症を患う可能性があることを示しています

さらに「TGFベータ1」は、神経発達において重要であることが知られています

タンパク質「TGFベータ1」は潜在的に、神経学的症状と免疫系機能不全との間の関連性を有する可能性があります

研究者は今回の実験をおえて「発達障害と腸内環境の関係性は、これまでの研究も、このTGFベータ1”にすべて集約されるのではないか」という考えを示しています

この実験が記事になっているのが「2018年4月21日」なので、発達障害と腸内環境の関係を深く追求していくために、まだまだ多くの研究が必要になるようです

ちなみに「発達障害で腸に問題あり」の子供は「発達障害だけ」の子供よりも、より発達障害の行動が強くでる傾向にあるようです

発達障害にみられる行動の強さ=「ASD+GI」>「ASDだけ」

 

発達障害と「親族」の腸を定型発達と比べてみた

腸の透過性をアスペルガーと定型で比較

出典:「自閉症スペクトラム障害患者およびその1次親族における腸障壁の変化

別の研究では発達障害とその親族、定型発達の成人と子供の腸を比べていて、発達障害とその親族に腸の透過性が高い傾向がみられました

※ここでの親族は第一親族です(つまり親)

腸の透過性を表した値:腸は矛盾した臓器で「腸の透過性」が高いと、食べ物が十分消化されずに大きな分子のまま吸収されてしまい、本来行き渡らない物質が身体に回ってしまう

こうした問題に日本よりも早い対応がなされている欧米では「グルテンフリー」が大ブームです

「グルテン」は小麦粉に含まれ、小腸の粘膜に問題が発生して炎症を起こすなど、腸を傷つけているとして問題視されています

テニスのジョコビッチ選手が有名ですね

日本では錦織圭選手が勝てない相手として有名な「ジョコビッチ選手」ですが、2010年までは「圧倒的な強者」ではありませんでした。その理由が謎の体調不良で、2011年までに食事から一切の小麦粉を抜く「グルテンフリー」を実践し、強者へと一気に登りつめました

ジョコビッチおススメの食べ物。グルテンフリーの献立、1日分を知る「ジョコビッチの食べ物が知りたい。ジョコビッチが推奨するグルテンフリーって食べれる物がほとんどない気がするけど?一体、なにを食べてるの?...

日本よりも発達障害への対応が早い欧米では、「グルテンフリー」が発達障害の食事療法としても人気です

そんなグルテンフリーを取り入れた子供と、無制限に食べていた子供、定型発達の子供の腸を比べた結果が以下です

腸に良い食事をした子供と無制限食の子供の比較

出典:「自閉症スペクトラム障害患者およびその1次親族における腸障壁の変化

結果は、定型発達の子供より、グルテンフリーの子供の方が低いと判明。

やっぱりグルテンフリーは影響が大きいようですね

グルテンフリーの食品
【グルテンフリーな食品】ズボラなひとが料理不要のものを挙げていくこんにちは、ぷり子@puriko_adhdです 最近、腸が発達障害と深い関係にあると知ってから、グルテンフリーが正解なのかなと思っ...

こんな結果をまざまざと見ちゃうと「小麦粉」をほんとうに排除したくなります。。(難しいけど…)

そんなわけで以上、腸と発達障害の関係性を研究した実験についてでした。

この記事のまとめ
  • 発達障害の腸内には、定型発達の子供と違う腸内細菌を持っている
  • 発達障害で腸に問題ない子供でも、免疫システムの機能が弱いため、腸に炎症が起きやすい
  • 「発達障害+腸に問題あり」は「発達障害だけ」の子供より、発達障害の行動が強くあらわれる
  • 発達障害の親族(親)の腸にも問題が多い傾向にある
  • グルテンフリーの子供は、定型発達より腸内環境が良い傾向にあった

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References   [ + ]

1. Google翻訳:自閉症、発達遅延または典型的な発達を伴う小児における胃腸障害
2. インターロイキン5(IL-5)、IL-15、およびIL-17のような、炎症を促進するシグナル伝達分子である炎症性サイトカインのレベルが高い